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勉強を嫌いにしているのは?
子どもは本来、知ることや発見することが大好きです。小さな子どもが「なぜ?」「どうして?」と質問を繰り返す姿からもわかるように、学ぶことそのものに強い好奇心をもっています。ところが成長するにつれて「勉強が嫌い」という言葉が聞かれるようになります。その背景には、多くの場合「大人の関わり方」があります。
1. 勉強を「義務」に変えてしまう大人
「テストのため」「いい学校に行くため」「親を安心させるため」といった目的だけを押しつけると、学ぶことが自分のためではなく、他人を満足させるための行為に変わります。子どもは自分の好奇心よりも評価や点数に縛られ、学びの楽しさを奪われてしまうのです。
2. 間違いや失敗を責める大人
間違えることを「ダメなこと」として叱責すれば、子どもは挑戦することを恐れるようになります。「どうせ間違える」「怒られるくらいならやらない」と、勉強自体を避けるようになっていきます。
3. 比較で追い詰める大人
「お兄ちゃんはできるのに」「あの子に負けている」といった比較は、努力よりも劣等感を強調します。結果として子どもは「勉強=自分の価値を下げるもの」という認識を持ち、ますます意欲を失っていきます。
4. 学ぶ喜びを見せられない大人
大人自身が学びを楽しんでいない場合、子どもは「勉強はつまらないもの」と感じてしまいます。逆に、大人が「新しいことを知るのは面白い!」と日常で示すことができれば、自然と子どもにも伝わります。
結論
「勉強嫌い」をつくっているのは子ども自身ではなく、周囲の大人がつくる環境や態度です。大人が「評価・叱責・比較」ではなく、「理解・励まし・共感」で関わることができれば、子どもは学ぶことの喜びを取り戻せます。
つまり、子どもが勉強を好きになるかどうかは、大人の姿勢にかかっているのです。