たとえば、あまり挨拶をしない人がいたとします。つい「あの人はまったく!」と責めたくなりますが、その人には挨拶ができないほどの心のクセや背景があるのかも知れません。表に見える行動だけを切り取って判断してしまうと、本当の理由を見誤ってしまいます。
これは勉強においても同じです。「やる気が出ないのは本人の怠けのせいだ」と決めつけてしまうと見落とすものがあります。実は「勉強を嫌いにさせてしまった大人」との出会いが、その子の心に影を落としているのかもしれません。
だからこそ、「できないこと」を責めたり、無理やり説得して変えようとしても、うまくいかないのです。まず大切なのは、その人がどんな思いを抱えているのかに心を寄せること。苦しみや背景を理解しようとする姿勢が、次の一歩を生み出す力になるのです。