ディベートは「相手を論破する力」を育てる一方で、現実の社会生活や職場で求められるのは「合意形成の力」です。つまり、自分の意見を主張するだけでなく、相手の立場や価値観を理解し、互いに納得できる落としどころを探す力です。
小中学生の段階でこれを学ぶ意義を整理すると、
- ディベートの限界
勝ち負けのある形式に偏ると、「どうやって相手を言い負かすか」ばかりに意識が向き、相手の話を受け止める姿勢が弱まりやすい。 - 合意形成の必要性
現実の社会は、正解が一つではない問題ばかり。友達との遊びのルール作り、学校行事の運営、地域や職場での協力など、みんなで「納得解」をつくる経験が不可欠。 - 育まれる力
- 相手の意見を聞き取り理解する力
- 譲り合いや代替案を出す柔軟性
- みんなで結論を共有する協働性
小学生・中学生のうちにこうした「合意形成型の議論」を練習することは、将来のリーダーシップや協働力につながります。ディベートも有効な練習法の一つですが、それ以上に「一緒に進めるための話し合い」を学ぶ場を意識的に設けることが重要です。