大企業で安定を勝ち得てきた親ほど、子どもに対して「大企業に入らなかったら生活が大変よ」と繰り返し伝えてしまいがちです。けれども、その言葉が重なれば重なるほど、子どもは「大企業に入ること」ばかりに意識を奪われ、自分の将来を自分で設計する力を失ってしまいます。
仮に、望んでいた大学や企業に入れなかったとしても、人生はそこで終わりではありません。むしろ、その後の歩みの中でいかに知識や技術を身につけ、どんな状況でも生き抜く力を培うかこそが大切です。学問をするのは「入試や就職のため」だけではなく、変化の激しい社会を生き抜くための武器を得るためでもあります。