かつての保育は、集団で同じことを同じ時間に行う「一斉保育」が中心でした。全員で歌を歌い、同じ絵を描き、同じ遊具を使う。その背景には「揃っていることが良い」という価値観がありました。
しかし今日では、子どもたちの発達や興味の違いを尊重し、自ら選び、考え、試行錯誤する力を育てる「子ども主体の保育」へと移行が進んでいます。
この保育では、保育者が答えを教えるのではなく、子どもの気づきや探究心を支える立場に回ります。例えば、ブロック遊びひとつとっても「どうしたら高く積めるか」を自分で考えたり、友だちと相談しながら工夫したりする経験が重視されます。
主体的に遊び・学ぶ体験は、単なる「楽しい時間」ではありません。将来の学びの意欲や、社会で自ら課題を解決する力の土台となります。